昭和レトロな気分を味わえる「玉電と郷土の歴史館」 大勝庵 玉電と郷土の歴史館
館長 大塚 勝利さん

大勝庵 玉電と郷土の歴史館
館長 大塚 勝利さん

昭和レトロな気分も味わえる「玉電と郷土の歴史館」

元々、この地で経営していた「大勝庵」という蕎麦店が2011(平成23)年に大塚さんのコレクションを展示する歴史館としてリニューアルオープンしたのが「大勝庵 玉電と郷土の歴史館」だ。館内に足を踏み入れれば一望できるほどの広さではあるが、ぎっしりと並んだ収蔵品を眺めていると、時が経つのを忘れてしまうくらいの点数があることに驚かされる。メインは、玉電をはじめとした鉄道関係のグッズだが、昭和の歴史を語る展示品や資料など、そのジャンルは幅広い。今回はそんな「大勝庵 玉電と郷土の歴史館」の館長の大塚さんに施設の概要や、二子玉川の魅力についてお話しを伺った。

まず「大勝庵 玉電と郷土の歴史館」の収蔵品を集め始めたきっかけをお聞かせください。

「大勝庵 玉電と郷土の歴史館」外観「大勝庵 玉電と郷土の歴史館」外観

大塚さん:私は瀬田の農家に生まれ、子どもの頃はまさに“昭和の物がない時代”でした。そのため、一つひとつの“物”に対する好奇心や思い入れが強いのだと思います。物を捨てられない性格でもあります。「物を集める」という、少年時代にできなかったことを今やっているようなもので、言い換えれば「今、少年をやっている」っていう感じですね。

コレクションコレクションの数々

蕎麦店をやっている時から、私のコレクションを見て、「ここに一緒に置いてもらった方がいいだろう」とおっしゃってお客様がくださった物もあります。出前にも行っていたので、店を通じて多くの人たちとの出会いがあり、私のコレクションはそうした地元の人たちの気持ちも込められているのです。最近は、メディアにも紹介されるようになったことで、さらに収蔵品の数が増えています。

全部でどれくらいの収蔵品があるのでしょうか。

玉電の運転台玉電の運転台

大塚さん:2,000点以上はありますね。館内に玉電70形の71号車の運転台を常設展示していることもあって、鉄道関係の物が多めですが、昭和時代を語るグッズは月ごとにテーマを決めて、入れ替え展示をしています。たとえば今年で言うと、1月はさまざまな本の創刊号コレクション、2月は1970(昭和45)年の日本万国博覧会関係、3月は1964(昭和39)年の東京オリンピック関係、といった感じです。

お酒のラベル関係が充実しているのは、以前が蕎麦店だったからでしょうか。

大勝庵蕎麦屋の時に使用していたラベル

大塚さん:そうですね。ビールジョッキやビール瓶、栓抜き、スクリューキャップ、王冠といったお酒関係のグッズは種類が豊富です。ラベルは一つひとつ丁寧にはがして集める物だけに思い入れはひと塩です。生活に密着した物が多いので、1点1点はそれほど高価な物ではありませんが、それが大量に集ると、コレクションとしての価値が生まれるのだと思います。また、同じ物でも集め続けていると、デザインが変わったり、一時的な記念デザインの物が発売されたりと、歴史的な変遷を楽しむこともできます。

日用品でもコレクションしてみると、かなり奥が深いということですね。

大塚勝利さんコレクションを紹介する大塚勝利館長

大塚さん:そうですね。同じメーカーの物でも時代によってデザインが変わっています。文房具コレクションの中に、「ボンナイフ」があるのですが、こちらも時代によってデザインが変化していて、ある会社の社内報にその内の何点かを載せたいので貸してほしいという依頼も受けたことがあります。高価な物でなくても、時を経ることで価値が生まれるのです。

コレクションつり革などのコレクション

文房具のほか、レコードや、空き缶、フィルム缶、貯金箱、双六など、それぞれに時代を語ってくれるようなコレクションが多数あります。入り口近くに1960年代の白黒テレビや蓄音機が展示してありますが、そこでレコードを聞くことができますよ。また、私が農家の生まれだったこともあり、奥には玉川の田圃で使われていた脱穀機や農工具なども保存してあります。

常設展となっている鉄道関係のコレクションについても教えてください。

コレクション充実したコレクション

大塚さん:まず、玉電70形の71号車の運転台ですね。時代の変化に伴って旧型車両が不要になり、こちらに引き取ることにしたのです。料金箱、前照灯、連結器、マスコン・つり革のほか、駐車場にパンタグラフを常設展示しています。壁には、玉電時代の行先表示板や駅名看板、各種プレートも貼ってあります。

とくに、玉電に興味がある方には、1969(昭和44)年に玉電の本線と砧線が廃止になる前に走った花電車の写真、さらには、この運転台が来るまでの作業を撮影した写真、玉電関係のチラシ、玉電についての記事の切り抜きなどのスクラップブックなどをお見せしています。

やはり鉄道ファンの方が多く来られるのですか。

雑誌でも紹介されたメディアで取り上げられることもしばしば

大塚さん:大体平均して1日に6~7人くらいの方に来ていただいています。小さい博物館ですが、ゆっくりされていく方が多いですね。展示物を見ながらいろいろな話をします。6割くらいは鉄道ファンですが、昭和の雰囲気を楽しまれる方も少なくありません。蕎麦店の頃もそうでしたが、玉電の運転台を展示してからは鉄道関係のグッズをこちらに持ち込んでくれる方も増えました。また、関西地方のテレビ局が取り上げてくれたこともあって、先日も大阪からわざわざ立ち寄ってくれた方たちもいらっしゃいました。

二子玉川の魅力について教えて頂けますか。

大塚さん:再開発された街ですが、昔の歴史や自然を残しているところは大きな魅力のひとつだと思います。来館された方々には周辺のおススメスポットを紹介してあげるのですが、「玉川大師」は全国から人が集まる人気のパワースポットですし、多摩川の河川敷に広がる「兵庫島公園」なんかも紹介してあげていますね。

蔦屋家電「蔦屋家電」

それから、最近、皆さんに教えてあげるのがライズにできた「蔦屋家電」です。既に知っている方も多いのですが、私のイチオシですね。あそこに行くと、昔からこの街を知っている私からすると、二子玉川はオシャレな街に変わったんだなと、一番実感できる場所なんです。街が発展していくのを身近に感じられて楽しいですね。

コレクション玉電百周年記念

そんな街のおススメスポットを博物館に来られた方とお話しすることが、私の元気の源になっています。「二子玉川」駅から徒歩約7分と、駅からちょっと離れていますが、ご興味がある方はぜひご見学にいらっしゃってください。また、今年の春には玉電や沿線の歴史的な写真をまとめた「玉電と郷土の歴史館写真集」というものを出版しました。博物館で販売しておりますので、興味のある方は是非、お問合せください。

昭和レトロな気分を味わえる「玉電と郷土の歴史館」/大勝庵 玉電と郷土の歴史館<br />館長 大塚 勝利さん

今回、お話を聞いた人

大勝庵 玉電と郷土の歴史館

館長 大塚 勝利さん

所在地:東京都世田谷区玉川3-38-6
電話番号:080-1227-6158

昭和レトロな気分を味わえる「玉電と郷土の歴史館」/大勝庵 玉電と郷土の歴史館
館長 大塚 勝利さん

所在地:東京都世田谷区玉川3-38-6 
電話番号:080-1227-6158
開館時間:10:00~15:00
定休日:月・水・金曜日(不定休)
※年末年始12/27~1/5は休館
入館料:無料